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ドライマウスってご存知ですか?

ドライマウスの治療

 ドライマウス(dry mouth)とは、口腔乾燥症ともいわれ、口の中や喉の渇きを主訴とする病気です。 本当に唾液(唾)が出ていない場合と、出ているにも拘わらず乾燥していると感じる場合があります。 眼に現れるドライアイと同じように近年騒がれ始めていますが原因ははっきりと解かりません。現代人に多いストレスと食生活のファーストフード化にともなうものと考えられています。

 お口の中の乾燥と供に舌が乾燥しひび割れを起こし痛むという、舌痛症とも関係があります。唾液(つば)があまり出ない訳ですから、その中に含まれる抗菌成分がなくなり虫歯や歯周病になりやすい事は容易に想像がつきます。

■原因と治療法

はっきりとしませんが、ある傾向が見受けられます。

原因
  1. 食生活
    ファーストフードが多くなり、良く噛んで唾液がでるような食事の仕方をしていない。
  2. 精神的ストレス
    緊張感が持続すると、交感神経が常に緊張している訳ですから唾液の分泌が少なくなる。
  3. 薬物摂取
    殆どの薬物はその作用の副作用として唾液の分泌を低下させます。例えば、抗うつ剤、鎮痛剤、抗パーキンソン剤、降圧剤は低下させます。これは副交感神経の作用を遮断する為に、相対的に交感神経が強くなりその結果です。その他ステロイドや消炎鎮痛剤は、長期連用すると交感神経を興奮させる物質に変化し、その為に乾燥状態が続くのだと思います。
  4. 年齢
    年齢と供に口の回りの筋肉が弱くなり、噛む回数や力もなくなり、唾液腺の分泌能力が下がる為に分泌量が下がります。
  5. 口呼吸
    習慣や歯並びで口が開いているとか、鼻の病気で鼻詰りを起こしていると、口からのみ呼吸をすることとなりますので、自然と乾燥してしまいます。
  6. その他の病気
    シェーグレン症候群、糖尿病、骨髄移植、脱水症等で乾燥してきます。


治療法

対処方法としては、乾燥している訳ですから、保湿剤や夜間の乾燥防止の為に保湿用マウスピースを装着させる事があります。ただ、私はそういった対処よりも、習慣や口が開いてる状態ならば、辞めさせる努力や歯科矯正をやるほうがよいし、それ以外のものに関しては、原因除去とともに交感神経の興奮を抑制したり副交感神経を興奮させる治療を優先させています。

具体的には、井穴・刺絡(せいけつ・しらく)療法を使います。ホメオパシーという治療法もありますが慢性的な治療の場合、熟練と時間がかかり過ぎる為に採用しておりません。
又、主に自律神経の調節の為には、自律訓練法やT.M.瞑想などのリラクゼーションテクニックを採用しております。

■症例1.男性 48歳

7−8年前より乾燥感を常に持つようになり、冬場のエアコンの使い過ぎによる乾燥だと考えていたのが、体の乾燥感とともに痒みを覚えその為に不眠症になる。

学生時代より、生来の皮膚疾患の為に良くステロイド軟こうを使っていたのと、慢性的な過労の為に自律神経の失調をきたしていたようである。喉が頻繁に渇く為、ペットボトルは欠かせない状態であった。先ずは、瞑想を薦めたところとてもリラックスできるようになり、不眠症は解消したが、忙しいという状態はなかなか改善されない為に、瞑想をしないと乾燥感が強くなり、それとともに掻痒感の為皮膚を掻いてしまい湿疹ができてしまった。

興奮状態を抑える為に、何回かに分けて、井穴・刺絡療法を行うと調子は良くなった。


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